TopProject S-House Re

S-House Re

記憶を残す家

  • 設計・監理
  • 施工
  • 戸建住宅
  • 改修
  • 木造

既存住宅の断熱性能を高め、現在の暮らしに合わせて間取りを見直した住宅改修です。

改修前は、室内が細かく区切られ、それぞれの空間が独立した構成となっていました。今回の改修では、既存の構造や建物の状態を確認しながら、リビング、ダイニング、キッチンを緩やかにつなぎ、家族がそれぞれの場所で過ごしながらも、互いの気配を感じられる空間へ変更しています。

間取りの変更にあわせて、床・壁・天井には断熱改修を行いました。既存住宅では、間取りや内装だけを更新しても、夏の暑さや冬の寒さといった住環境の課題が残ることがあります。そのため、見た目だけではなく、季節を通して過ごしやすい室内環境を整えることも、この計画の大きな目的のひとつでした。

既存の柱や梁、建具など、建物の雰囲気を形づくっている部分はできる限り活かしています。新しく設けた木部や仕上げは、既存部分と対立するのではなく、自然になじむように素材や色合いを整えました。

また、建物の構成をすべて変えるのではなく、残す部分と更新する部分を整理しながら計画しています。長く使われてきた建物の良さを引き継ぎつつ、動線や使い勝手、室内環境を現在の暮らしに合う形へ見直しました。

既存の骨格や表情を残しながら、間取りと性能を更新することで、これまでの時間とこれからの暮らしが自然につながる住まいを目指しました。

The Third Value

この計画では、既存住宅を新築のように見せることよりも、この建物がもともと持っていた雰囲気をどう残すかを考えました。

古い建物には、現在の暮らしに合わない部分があります。
一方で、長く使われてきた柱や梁、建具には、新しくつくるだけでは生まれない表情があります。

すべてを新しくするのではなく、今後も使えるもの、残すことで空間の魅力になるものを見極めながら設計を進めました。

また、既存を残すこと自体を目的にするのではなく、断熱性能や動線、空間のつながりについては、現在の暮らしに合うようにしっかりと更新しています。

変える部分と、残す部分。
目に見える意匠と、目に見えない性能。

それぞれを別々に考えるのではなく、ひとつの住まいとして無理なくまとまることを大切にしました。

Date
業務内容
設計監理・施工
用途
戸建住宅
種別
改装・リノベーション
構造
木造
規模
98.0㎡
竣工
2021
場所
宮城県栗原市